「幽霊客船殺人事件」 プロローグ それは、確かに帆船だった。 しかし、深い霧のはざまから、ぼうっと浮かびあがるように姿を現したその船は、蜃気楼か、さもなくば伝説に聞く幽霊船のように船員たちには見えた。 一八七二年十二月のことである。 最初の寄港…
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